「次世代南三陸」をリードする
南三陸産を中心とした海産物の販売、水産加工品の製造・販売業を営む株式会社ヤマウチ。創業は昭和24年、「山内鮮魚店」から始まりました。“大切にしているのは「人」の力”・・会社のモットーをそのまま体現しているのは、取締役の山内淳平さんです。
若い世代と一緒に商品を作りたい。
南三陸町も東日本大震災で甚大な被害を受けました。山内さんの叔父にあたる社長の山内正文さんは、水産業と地域の復活を目指し、震災直後から毎月1回「福興市」を開催し、商業活動と人々の交流の場をつくってきました。コロナ渦を挟み令和4年に目標の100回を達成して幕を閉じた福興市は、復興だけでなく新たな世代との繋がりをも生み出しました。山内さんは南三陸の若手生産者たちの個性とエネルギーに開眼し、漁業者や農家の若者たちとタッグを組み、新ブランド「次世代南三陸」を立ち上げたのです。
商品の背景にある物語
若い生産者たちは、生産者としての顔だけでなく、それぞれに別の顔を持つ人が多く個性に溢れています。広告会社で営業マンの経験を持つ漁師さん、かつて調理師として腕を振るっていた漁師さん、運送会社で環境事業と稲作を並行する人、ぶどうを生産するクレープ屋さんなどなど、聞いているだけでワクワクする顔ぶれ。“地域の資源を活かし、次の世代へつなぐ” をテーマに、第一弾として山内さんと漁師さんが手がけた「牡蠣バターパテ」と「ムール貝パテ」が誕生。今後もストーリー豊かな農産物・水産物が生まれていきます。
おいしい、はデフォルト。じゃあ、誰がどう作ったか。
全国的に加工技術が向上し、店に並ぶ商品はどれも高品質でおいしい。基本的にまずい商品はないと言ってもいい時代だからこそ、消費者はおいしさ以外の価値を求めている。商品の背景を知って購入してもらえるのは嬉しいし励みにもなります、という山内さん。
モチベーションの維持は譲れない
かつて店舗を担当していた頃は、市場で競り落とした魚を、地元のお客さんにおすすめしたり、「夕飯何にするの?」なんて会話の中から食べ方を提案したり、直接的な関わりが楽しかったそう。お客さんと話すとモチベーションが上がるといい、役職が変わった今でも年に数回は関東の主要駅での立ち売り(対面販売)に出ることを続けています。
“地元のものなんで食べてください、はモチベーションが違うから。
近年の不漁について頭を抱えているものの、できれば三陸の魚を扱いたい。せめて国産の魚を、とがんばっている山内さん。「こだわるのをやめて輸入魚も使えばいいじゃんって言われるけれど、それじゃここで作る意味がないし、売るときだってモチベーションが違いますから。」モチベーションを維持することは、揺るぎない商品作りにつながる。山内さんは変わらない姿勢で、新しい風を吹かせます。
