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シシャモの禁漁
- ※1達本外喜治(1978)『北の魚歳時記』北海道新聞社
- ※2小島正美(1992)『海と魚たちの警告』北斗出版
- ※3みなと新聞「カラフトシシャモ禁漁 25年 ノルウェー4年ぶり」(2024年11月08日)
- ※4みなと新聞「アイスランドシシャモ実質禁漁 政府機関が勧告、2年連続」(2025年02月25日)
「そういえば、今年シシャモが禁漁なんですよ」
と関根さんが教えてくれた。
庶民の魚として親しまれるシシャモが禁漁とは驚きだ。ニュースで騒がれそうなものだが、そもそもシシャモは日本のどこでとれるのか関根さんに尋ねてみた。
「シシャモは日本のものではないですよ。品名というか原材料名はね、樺太シシャモなんです。とっているのはカナダかアイスランドですね。」
と関根さん。
ええ!?
後日調べてみると、確かにシシャモと樺太シシャモは同じサケ目キュウリウオ科だが、別の魚であった。樺太シシャモは海で暮らす魚だが、シシャモは川で生まれた後、海にくだり産卵のため再び川に戻ってくる。北海道の太平洋沿岸に分布する日本固有の魚だ。
シシャモはかつて川底が黒くなるほどの豊漁(※1)だったそうだが、今ではさっぱりとれなくなってしまった。代わりに入ってきたのが樺太シシャモ。昭和40年代後半にノルウェーから輸入されたのが始まりだという。(※2)しかし遠い海でも乱獲の影響が大きく、ノルウェーやアイスランドは樺太シシャモの25年漁期を禁漁すると発表している。(※3)
「うちはシシャモをやっていませんが、常に海外の魚の輸入枠に注視しながら仕事をしています。仕事がなくなると困りますからね。」
と関根さんは口にする。
シシャモを通じ、世界の魚事情がみえてきた。
